旅の後のアウトプット
- watanabe naoko
- 2019年10月19日
- 読了時間: 3分
旅の後のアウトプットというのは、なかなか時間がかかるもので。
大分時間が経ってから、その中で起きた事の気づきや学びに気がつく。


特にインドという土地はそうで、毎回気付きのシャワーみたいなものを毎秒浴びているような状態で、なんだか分からない内に帰国して数週間、数ヶ月経ってようやくアウトプットできる。
良く「インドどうだった?」と聞かれるが、帰国直後には 「凄かった。」 としか答えられない事が多い。 今回のインド行きには、色々あって数週間前に行く事に決めたのですが、半分くらい不本意な気持ちのまま出発した。 結果、本当に今行って良かったし導かれていたし、心から感謝している。

ラジャスターン地方にあるプシュカルというヒンドゥー教の聖地のひとつとなる巡礼の地へ行きました。 ここでは、全宇宙の創造主ブラフマー神が祀られていて、インドでも珍しく唯一のブラフマー寺院がある場所です。 ここでは、ラジャスターンフォークミュージックに欠かせないナガラ、ナガルという伝統的な打楽器があってそのドラム奏者のナレンドラという男性に出会いました。 一緒にいつも同行してくれるゆかちゃんとヴィベックの友人です。
彼は素晴らしいドラマーで、インド国内外で招聘されるミュージシャンであり、彼の父親もまた偉大なミュージシャンです。 彼らは夕暮れ時になると、プシュカル湖の畔で太鼓を叩き始めます。そのドラムセッションは誰でも参加することが出来て、陽が完全に落ちるまで続きます。 その日、彼のドラムセッションに参加していた時、突然にわか雨が私達の頭上に振り始めて、1分間もしない内に止んでしまいました。 スプリンクラーで洗われたみたいな。 不思議な感覚です。 ヒマラヤ山脈の麓、ラダックでダライ・ラマ14世が現れた時にもこういう事がありました。 不思議な流れで、プシュカル最後の夜にナレンドラのリーディングセッションをすることになりました。 なんだか恐れ多いような気もしたけれど。 「一族からのプレッシャーが大きいのかもしれませんが」 と伝えると、彼は大きな目をウルウルさせていました。 彼へのメッセージはとてもシンプルなもので、私にとっては、こんな事は言われ続けているだろうし、分かっている事なんじゃないかなぁと思いましたが、 「貴方は生まれながらにして、素晴らしい種を持っていて、貴方はその種を生涯、芽吹かせ花を咲かせ続けるのが役目ですよ。」 と伝えると、更にその大きな目を輝かせてとても嬉しそうしていました。キラキラ輝いていました。
「生涯」とか「役目」という言葉を使うのは躊躇しますが、やはりそのまま伝えるのが良いのだなと思います。 彼にとっては、幼い頃から当たり前にドラムがあって、その才能が本当に自分にあるのかどうかを確かめる術もなく、ただただ期待されて続けていく。 自分の人生は本当にこの道で良いのだろうか? その様なところに不安を抱えていたようでした。 人が生まれ持つ才能や個性というのは、その本人にとっては体温みたいに当たり前のもので、なかなか自分では認める事ができないものかも知れません。

人は自分にないものを求めがちで、既に必要なものは全て自分の中にあるという事にはなかなか気がつくのは難しい様に思います。 そしてまた、創造主ブラフマー神を祀るこのプシュカルにて、思った事は、人は皆それぞれの創造主であり道無き道を開拓し、自らの道は自らにしか創れないものではないかと教えてもらった気がしました。

それはまさに多様性。 多様な生き方、多様な容姿、多様な思考。そんな風に思います。 ちょっとまだまとまっていないみたいです。w
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